新NISAの積立が苦しいとき。止める・減らすの判断と影響額

こんにちは、こはるです。
新NISAを始めたはいいけれど、収入が減ったり出費が重なったりして積立がきつくなることがあります。わが家も、下の子の入園と車検が重なった年に「今月これ払えるかな」と不安になったことがありました。
そんなとき、積立は止めるべきか、減らすべきか。今日はその判断のしかたを、将来いくら変わるかの金額つきで整理します。
いちばん大事なこと:生活が先です
最初に結論を書きます。生活費や支払いを削ってまで積立を続ける必要はありません。
投資は、余裕のあるお金でするもの。カードのリボ払いや借入をしてまで積立を維持するのは、順番が逆です。家計が苦しいときは、堂々と減らしていい。まずここを確認しておきたいと思います。
選べる手は4つある
「続けるか、やめるか」の二択ではありません。段階があります。
| 手 | やること | 家計への効果 | 資産への影響 |
|---|---|---|---|
| ① 減額 | 積立額を下げる | 中 | 小さい |
| ② 一時停止 | 積立をいったん止める | 大 | 中くらい |
| ③ 一部売却 | 保有分の一部を売って現金化 | 大 | 中くらい |
| ④ 全部売却 | すべて売る | 最大 | 大きい |
上から順に試すのが基本です。いきなり④に行く必要はほとんどありません。
① まずは減額を検討する
毎月3万円がきついなら、1万円に下げる。証券会社のサイトやアプリから、積立設定の金額を変更するだけです。手数料はかかりません。
減らしても、これまで積み立てた分はそのまま非課税で運用が続きます。ゼロにするのとは大きく違います。
② 一時停止(積立をゼロにする)
家計がもっと厳しいなら、積立設定をいったん止めます。これも売却ではないので、保有している分はそのままです。落ち着いたら再開すればいいだけ。
解約や口座の閉鎖をする必要はありません。ここを勘違いして口座ごと解約してしまうと、また作り直す手間がかかります。
③ 一部売却(本当にお金が必要なとき)
生活費や支払いに現金が足りない場合は、必要なぶんだけ売ります。新NISAはいつでも、必要なぶんだけ部分的に売却できるのが強みです。
ただし、売るときに値下がりしていれば損が確定します。だからこそ、売らずに済むように生活防衛資金を先に持っておくことが大切なんですね(→生活防衛資金はいくら必要?)。
④ 全部売却は最後の手段
まとまったお金がどうしても必要なとき以外は、ここまでする必要はありません。
【試算】減らすと将来いくら変わる?
いちばん気になるところですね。毎月3万円を20年積み立てる予定だった人が、途中で減らしたり止めたりした場合を並べてみます。年5%で運用できたと仮定した目安です。
| ケース | 20年後の元本 | 20年後の評価額(年5%想定) |
|---|---|---|
| ずっと月3万円 | 720万円 | 約1,233万円 |
| 5年目から月1万円に減額 | 360万円 | 約676万円 |
| 5年目から3年止めて、その後3万円で再開 | 612万円 | 約1,053万円 |
| 5年目で全部売って終了 | 180万円 | 約204万円(売却時点) |
読み取れることが2つあります。
1つ目。「3年止めて再開」の影響は、思ったより小さい。ずっと続けた場合と比べて約180万円の差ですが、それでも1,000万円を超えます。数年のブランクで、すべてが台無しになるわけではありません。
2つ目。「やめてしまう」の影響は大きい。全部売って終了すると、そこで成長が止まります。差は約1,029万円。減らすことより、退場することのほうがずっと大きいのです。
月1万円に減らしても、続ける価値はある
「1万円じゃ意味がないのでは」と思われるかもしれませんが、月1万円を20年でも、
| 期間 | 元本 | 年3%想定 | 年5%想定 |
|---|---|---|---|
| 10年 | 120万円 | 約140万円 | 約155万円 |
| 20年 | 240万円 | 約328万円 | 約411万円 |
20年で元本240万円が約411万円(年5%想定)。十分に意味のある金額です。ゼロにするより、少額でも続いているほうがずっといい。
非課税枠はどうなる?
制度面で気になる点を整理しておきます。
- 積立を止めても、口座はそのまま使えます。翌年以降にまた使えます。
- 売却した分の枠の扱い(翌年に復活するかなど)は制度の定めによります。細かい取り扱いは改正されることがあるので、最新の内容は金融庁や証券会社の公式情報でご確認ください。
- 年間の投資枠を使い切らなくても罰則はありません。使える上限であって、ノルマではありません。
減らす前に見直したいところ
積立を減らす前に、固定費のほうを先に見直せないかを確認するのがおすすめです。同じ月1万円をつくるにしても、
| 見直し先 | 月に浮く目安 |
|---|---|
| 保険・スマホ・サブスク | 3,000〜10,000円 |
| ネット回線 | 1,000〜4,000円 |
| 車まわり | 2,000〜5,000円 |
固定費は一度下げれば毎月ずっと効くので、積立を守れることがあります。詳しくは保険・スマホ・サブスクの見直しをどうぞ。
再開の目安
止めたあと、いつ戻すか。わが家の目安はこの3つです。
- 生活防衛資金が生活費の3〜6か月分に戻った
- 毎月の収支が3か月続けて黒字になった
- 大きな特別費(車検・入学など)を乗り越えた
このうち2つが揃ったら、まず少額から再開します。いきなり元の金額に戻さず、半分からが続けやすいです。
わが家の考え方
わが家は「止めてもいい、でも口座は閉じない」と決めています。積立の設定は何度でも変えられるので、苦しい月は下げて、余裕が出たら戻す。これを罪悪感なくやれるようにしておくことが、結局いちばん長く続く道でした。
投資でいちばん怖いのは、値下がりよりも「やめてしまうこと」だと思っています。金額を下げてでも、細く残しておく。それだけで十分だと思います。
あわせて読みたい
よくある質問
Q. 積立を止めると、これまでの分はどうなりますか? A. 売却しない限り、保有分はそのまま非課税で運用が続きます。積立の停止は「これから買うのをやめる」だけで、持っている分を手放すことではありません。
Q. 減額と停止、どちらがいいですか? A. 家計が許すなら減額のほうがおすすめです。少額でも続いていると、再開のハードルが低くなります。どうしても厳しいときは停止で構いません。
Q. 一度やめたら、また始められますか? A. 積立設定はいつでも再開できます。口座を解約していなければ手続きは簡単です。再開の際は無理のない金額から始めるのがおすすめです。
まとめ
積立が苦しいときは、減額 → 一時停止 → 一部売却の順で考えます。生活を削ってまで続ける必要はありません。試算では3年止めて再開しても20年後は約1,053万円と影響は限定的でしたが、全部売ってやめると約204万円と差が大きく開きました。減らすことより、退場しないこと。月1万円でも、20年で元本240万円が約411万円(年5%想定)になります。細く長く、が結論です。
