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新NISA

新NISAは夫婦それぞれの口座で。2人なら生涯投資枠3,600万円

こんにちは、こはるです。

新NISAの話をすると「うちは夫がやっているから大丈夫」というお返事をよくいただきます。でも実は、NISAは1人1口座。夫だけで使うと、妻の枠がまるごと空いたままになっているのです。

今日は「夫婦それぞれで持つと何が変わるのか」を、金額で見ていきます。

本記事は情報提供を目的としたもので、特定の商品をおすすめするものではありません。投資信託などは元本割れの可能性があります。制度の内容は改正されることがあるため、最新の情報は金融庁や各証券会社の公式情報でご確認ください。贈与や税金の扱いはご家庭の事情によって判断が変わります。金額が大きくなる場合は税務署や税理士にご相談ください。最終的な判断はご自身の責任でお願いします。

夫婦2人なら、枠は2倍になる

新NISAの枠は1人あたりで決まっています。

1人 夫婦2人
生涯投資枠 1,800万円 3,600万円
うち成長投資枠 1,200万円 2,400万円
年間の投資上限 360万円 720万円
つみたて投資枠(年) 120万円 240万円

💰 金額の目安:夫婦それぞれ口座を開くだけで、非課税で運用できる枠が1,800万円ぶん増えるということです。

しかもこの枠は使わなかった分を来年に持ち越せません(年間の上限は毎年リセットされます)。「片方だけで使っていた年」の枠は、あとから取り戻せないのです。

専業主婦でも口座は作れる?

作れます。NISA口座は18歳以上の日本国内に居住している方であれば開設できます。収入があるかどうか、扶養に入っているかどうかは関係ありません。

そして、よくいただく心配についても先にお答えしておきます。

  • 扶養から外れる?:新NISAの中で得た利益は非課税なので、それが原因で扶養の判定に影響することは基本的にありません(ただし課税口座での利益や、他の収入は別の話です)
  • 確定申告が必要?:NISA口座内の売買には税金がかからないため、申告は不要です
  • 夫に知られる?:口座は個人のものなので、開設や運用の連絡は本人に届きます

ここだけ注意:夫のお金で妻の口座を運用するとき

いちばん大事な注意点です。妻に収入がない場合、積立の原資は夫の収入から出ることになります。このとき、金額が大きいと「贈与」として見られる論点が出てきます

押さえておきたいのはこの2点です。

  • 贈与税には年110万円の非課税枠があります。夫から妻へ渡すお金がこの範囲なら、贈与税はかかりません
  • 生活費として渡したお金を妻がやりくりして貯めた分については、実態によって扱いが変わります。「誰のお金か」がはっきりしないまま大きな金額を動かすのは避けるのが安全です

現実的な線引きとしては、月々の積立額を年110万円(月約9万円)の範囲におさめるのが分かりやすいと思います。夫婦で月5万円ずつ、月3万円ずつといった金額なら、この枠の中に十分おさまります。

判断に迷う金額(まとまった資金を一度に移す、相続で受け取ったお金を動かすなど)のときは、専門家に確認してください。→贈与税の非課税枠110万円とは?

実際にやったら、いくらになる?

前提:夫婦それぞれの新NISA・つみたて投資枠で毎月2万5,000円ずつ(夫婦合計5万円)を20年間積立。複利で運用したと仮定し、税金・手数料は考慮していません。

想定利回り 20年後の合計(夫婦) 元本1,200万円との差
年0%(預金に近い) 1,200万円 ± 0円
年3% 約1,641万円 +約441万円
年5% 約2,055万円 +約855万円

もう少し余裕がある家庭なら、夫婦で月10万円(各5万円)のケースも見てみます。

想定利回り 20年後の合計(夫婦) 元本2,400万円との差
年0% 2,400万円 ± 0円
年3% 約3,283万円 +約883万円
年5% 約4,111万円 +約1,711万円

💰 金額の目安:夫婦で月5万円・20年・年3%想定なら、元本1,200万円が約1,641万円になる計算です。

これは右肩上がりを前提にした試算です。実際には値下がりする年もあり、20年後の金額は前後します。「必ずこうなる」ではなく「時間をかけるとこういう形になりやすい」という見方をしてください。

夫だけでやる場合と、何が違うのか

「同じ月5万円なら、夫の口座だけでやっても同じでは?」と思いますよね。運用の成果だけを見れば、そのとおりです。違いが出るのはここから先です。

夫だけ 夫婦それぞれ
使える生涯投資枠 1,800万円まで 3,600万円まで
年間で入れられる額 360万円まで 720万円まで
取り崩すとき 夫の口座から 必要な側から取り崩せる
万一のとき 名義が1人に集中 名義が分かれている

とくに枠を使い切りたい家庭や、将来ボーナスや退職金をまとめて入れたい家庭では、1,800万円の上限に届いてしまうことがあります。そのときに「妻の枠を使っていなかった」と気づくと、取り返しがつきません。

また、取り崩すときの選択肢が増えるのも実務的には大きいところです。教育費や住宅費で必要になったとき、値動きの状況を見ながら「どちらの口座から出すか」を選べます。

始め方は、ふつうに1人分と同じ

特別な手続きはありません。それぞれが自分の名義で証券口座とNISA口座を開くだけです。

  1. それぞれネット証券で口座開設を申し込む(マイナンバーカードがあればスマホで完結します)
  2. NISA口座も同時に申し込む
  3. つみたて投資枠で毎月の積立を設定する
  4. 引き落とし口座はそれぞれの名義の口座にしておくと、お金の流れがはっきりします

証券会社は夫婦で同じでも違っても構いません。同じ会社にすると管理がラク、違う会社にすると障害時の分散になる、というくらいの違いです。

わが家の考え方

わが家が夫婦それぞれで持つことにした理由は、正直なところ「枠がもったいなかったから」です。1人1,800万円という枠は、今の積立ペースでは使い切らないかもしれません。でも将来、収入が増えたり、まとまったお金が入ったときに入れる場所があるかどうかで選べる幅が変わります。

もうひとつは、自分の名義で自分の資産を持っておきたかったから。家計はひとつでも、名義が分かれていることの安心感はあります。金額の大小ではなく、自分でも運用しているという感覚が持てたのが、いちばんの収穫でした。

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よくある質問

Q. 収入がない専業主婦でも本当に口座を開けますか? A. 開けます。18歳以上で国内に住んでいれば開設できます。ただし積立の原資をどこから出すかは考えておきましょう。年110万円の非課税枠の範囲でやりとりするのが分かりやすいです。

Q. 夫婦で同じ投資信託を買っても意味がありますか? A. 枠を2人分使える点では意味があります。ただ中身が同じなら、値動きも同じ方向に動きます。「夫婦で持てば分散になる」わけではないので、そこは分けて考えてください。

Q. 夫が先に亡くなった場合、NISA口座はどうなりますか? A. NISA口座は本人だけのものなので、そのまま相続人が引き継ぐことはできません。相続の手続きを経て、相続人の課税口座へ移されるのが基本です。だからこそ名義を分けておくことにも意味があります。詳しい手続きは証券会社に確認してください。

まとめ

新NISAは1人1口座なので、夫婦それぞれ持てば生涯投資枠は3,600万円、年間の上限は720万円に広がります。専業主婦でも口座は作れますが、原資を夫から出す場合は年110万円の非課税枠を意識するのが安全です。

夫婦で月5万円を20年積み立てた場合の目安は、元本1,200万円に対して年3%想定で約1,641万円、年5%想定で約2,055万円(試算であり保証はありません)。使わなかった年の枠は戻ってきません。まずは使っていない側の口座を開くところから始めてみてください。